真理に耳を傾ける ——３月のおたより

あっという間に3月。そういえば、近所のお庭に咲いていた梅の花は、いつからかすっかり散っていました。枯葉が丁寧に掃き集められているのを見遣りつつ、何もないけど、そこに“すべて”があるのを受け取って、いつもと同じようにHello♡の心で大通りの横を歩くのでした。

その日は電車に乗って、近くの梅田まで出かける日でした。改札を上がってすぐの場所が、女性専用車両に乗り降りする場所になっていて、わたしは特に何も考えず、いつもそのスペースに並んで立って電車を待つのですが、その日もそれは同じでした。

空いている座席に座って少し経ったところで、白髪混じりのグレーの長髪をふわりと揺らしながら、痩せ細った一人の男性が、女性専用車両（この日は平日でした）に入って来られて、なんだか少し不自然な足取りで、車両内をうろうろと歩いています。

わたしは心の内で、その男性にもHello♡しました（車両の座席に座ったときに、車両内のみなさんにHello♡するのはいつもやっていることです）。すると、キリストの光がみんなに分かち合われているのが “見え”、ああ、ありがとうございます・・と、その男性に感謝しました。

その、光を受け取って感謝していた、まさにそのタイミングの時に、気づいたらその男性がわたしの目の前を歩いていて、さっと、突然、わたしの顔をじっと見られたのです・・！

「まあ、お気づきに！」

わたしは心の内で、ああ、やっぱり心は繋がっているのだと思いました。そして、なんだかその男性は——たぶん、多くの女性からしたら、ちょっと不審な感じがして、服装もみすぼらしく見え、できれば早くどこかへ移ってほしいと感じてしまうであろう風貌、動きをしているのですが（コースを学ぶ前のわたしだったら確かにこのように思ったでしょうけれども）——イエスに感じられたのです。

その男性は、車両内を行ったり来たりしながら、わたしの席からは少し離れた、ある女性の前にピタッと止まり、そこに立ったまま電車に揺られていました。

ずっと前のわたしであれば、「どこを気に入ったんだろう」だとか、「ああ、狙われた、、、！かわいそうに」といったことを思ったに違いありませんが、その日のわたしには、イエスがヒーリングする女性を選んで、その前に立ち、ただ純粋に祝福しているように感じられたのです。

そう感じられたことに、少し驚きました。そして、それはわたしの勘違いだろうか、と、一瞬思いましたが、それでもやはり、その男性はただ内なるキリストの光を分かち合っておられるだけであって、その他の“意味”など、どこにもないのです。

わたしは静かに、今日のワークブックレッスンに取り組もうと感じ、Kindleでワークブックを開きました。「私がどこへ行こうとも、神が私とともに行く」。復習のレッスンです。“神が私の中で絶対の平安に安らいでいるというのに、どうして私が何かに心を乱されたりするだろう”。

ああ、まさにそうです。その通りです。
そう感じて、ゆっくり目を上げました。向かいの座席に座っている若い女の子の手元を見れば、その子が握っているスマホの背面に、なんとも大きな、「神」というシールが貼られているではありませんか・・・！

思わず笑ってしまいそうになりました。神は、確かに、どこにでもいらっしゃるのです。イエスは、確かに、どこにでもいらっしゃるのです。愛は、遍くゆきわたっています。誰もが、神の愛のうちにいるのです。

例の男性は、確かに、キリストなのです。向かいの女の子は、確かに、キリストなのです。誰もが、キリスト、聖なる神の子なのです。あまりにも幸せな心地で、どうやらそれが知れたのでしょう、その日カットとリタッチの予約をしていた美容院で、担当の美容師さんが「今日、なんかキラキラしてますね、なんかいいことあったんですか？」と、彼自身がキラキラしながら話しかけてくれました。

真理に耳を傾けると、こんなにも美しい景色を見ることができるのですね、イエス兄さん♡
今日も明日も明後日も、わたしが静まって、真理に耳を傾けていられますように。
あなたの眼差しで、すべてを祝福していられますように。

わたしの知覚が、キリストの知覚そのものとなっていられるように、どうぞわたしをお使いください。
すべてをあなたに捧げます。

Blessings,
愛

2024.3.2配信
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